以前よりアトロピン点眼は眼軸長の伸展(つまり、近視の進行)を抑制する効果がある薬として知られていましたが、副作用が多く実用化はされませんでした。
最近の研究で低濃度アトロピンが少ない副作用で近視の進行を抑制できることが明らかになり、海外ではすでにマイオピン®という商品名で製品化されています。
*近視の進行が完全に止まるわけではありませんが、少なくとも2年継続して使用することで何も使用しない場合と比べて近視の進行を60%軽減できたとされています。
検査
お子様の視力や目の状態などを検査します。
検査内容
(屈折・矯正視力・光学式眼軸長測定等)
検査後マイオピン®点眼薬を処方します。初回は1本のみ処方いたします。
1か月後の検査と診察、処方(予約来院)
1か月後に検査・診察し、異常がなければ点眼薬を3本(3ヶ月分)追加処方いたします。
その後は3ヵ月ごとに、屈折(近視の程度)、眼軸長、視力、をチェックしていきます。
点眼薬使用後の状況を確認し、点眼薬を追加処方します。
原則として、1回にお渡しできる点眼薬の本数は最大3本(3か月分)までです。
治療中、何か異常を感じた場合は、検診日以外でもすぐに受診してください。
健康保険適応外のため、検査・治療は全て自費診療扱いとなります。
初回時 | 5,500円(税込) |
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2回目以降 | 13,200円(税込) |
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初回時は、診察・検査費用+目薬1本で5,500円(税込)です。
その後は、検査費用+目薬3本で13,200円(税込)となります。
*保険診療と自由診療を同日に行うことはできません。
例えば、マイオピンの診察日に、併せてめばちこ等の治療を受けるといったことはできませんので、お手数をおかけしますが別日に受診して頂くこととなります。
*少なくとも2年間継続することをおすすめします。
*近視の進行抑制を目的とした治療です。近視の回復が目的ではありません。(オルソケラトロジーとは違い近視矯正効果はありません。)
ご不明な点がございましたらお気軽にお問合せください。
最近の研究で、1日2時間の屋外活動が近視進行抑制に有効なことがわかってきました。両親とも近視でも、近くでの近業作業時間が長くなっても、屋外での活動時間を多くとることによって近視を発症させるリスクを低下できると考えられております。
また、オルソケラトロジー治療(寝たままコンタクトで近視を矯正する方法)にも小児の近視の進行を抑制する効果があることが報告されており、低濃度アトロピン点眼を併用することによって近視進行抑制に相加効果があると報告されており、理論的には現代最高の近視抑制効果が得られる可能性があります。